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大寺幸八郎商店
2020.12.1 up

高岡駅から歩くこと約15分。一対の鳳凰が来客をお迎えするかのように向かい合う鳳鳴橋が金屋町の入り口です。鳳凰は中国の伝説の鳥といわれ霊長で、良く知られているところでは新一万円札に印刷されていますよね。

この橋を渡り切ったところにある金屋本町信号を左折すると、さまのこと言われる格子戸が連なる古風な通りに出て、時代は一気にタイムスリップします。

その通りを歩くこと50メートル、ラジオ体操ではお決まりのポーズを美しく決める少年像が右手に現れます。

ここは「大寺幸八郎商店」、金屋町のランドマークです。

 

この建物は築200年を経過しています。今から200年前といえば幕末、ちょんまげに刀を脇に刺したお侍さんがまだ町を歩いていたころですね。当時の「大寺幸八郎商店」は、大きな高岡銅器の問屋さんだったそうです。

高岡銅器は今から約400年前に、前田藩2代目藩主前田利長公が余生を過ごす地として高岡に入城し、産業のなかった高岡に7人の鋳物師を呼び寄せ金屋町に住まわせたことが始まりといわれます。

当時は作った人が販売する小さな規模でしたが、その後、高岡銅器の知名度が上がり商品の流通が増えるにつれ、販売専門の問屋という業種が生まれました。「大寺幸八郎商店」はその問屋のひとつで、特に大きなご商売をされていたんだとか。

ガラス窓も当時のままの姿

  

今は、さらにたくさんの種類の高岡銅器を取り扱っており、主にお土産として観光客の方に愛されています。金屋町を訪ねた人は必ずといっていいほど入店し、とり扱いの多さに驚きます。商品をすべて把握しているお店の方はすごい…!

 

販売を担当されているのは、おかみさんの大寺雅子さん。達筆のおかみさんはプライスも商品名も直筆。パソコンが主流の今の時代には貴重な存在です。人の書いた字は温かみがありますよね。

 

希望すれば、室内に入ることができます。室内には様々な商品とともに喫茶コーナー、奥には中庭を見ることができます。ここで頂くお茶はまさに映画の世界のようで、実際に映画やCMのロケにも使われたこともあるのだそう。

 

「大寺幸八郎商店」では、錫のアクセサリーの体験もできます。自分だけのアクセサリーが作れるのは、うれしいですよね。上手にできるか不安はありましたが、とても丁寧に指導していただきなんとか完成しました。料金は2,000円~とお手頃なので、チャレンジもしやすく、素敵な思い出になること間違いなしです。

アクセサリー体験を担当されている若奥様のかつらさんは、子育て奮闘中。ご自身もデザインをされていて、今後はアクセサリーブランドとしてさらなる成長が見込まれます。長い歴史を持ちつつ、常に新たな試みで変化していく「大寺幸八郎商店」。金屋町に来たら、ぜひ行ってみてくださいね。

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